この記事で分かること
◆FTSE100のメリット・デメリット
◆FTSE100の運用方法
◆30年複利運用すると14倍に!
目次
くりっく株365とは
くりっく株365とは、東京金融取引所に上場する株価指数証拠金取引の愛称です。
株価指数
日経平均株価に代表される、複数の銘柄をまとめた値動きのこと。特定銘柄の時価総額を鑑みた加重平均などが採用されたりするよ。
証拠金取引
投資した資金を担保にして、何倍もの金額を借りて運用する方式の取引です。自分の資金力以上の取引ができるためハイリターンが狙えます。その分ハイリスクにもなりますが、運用の仕方によってリスクを抑えることもが可能です。
売買の仕組み
株価指数の単位は1枚で、価格の100倍の金額で購入します。ただし、証拠金取引のため、同じ額が必要な訳ではなく、取引会社からお金を借りて運用します。
資金を取引会社に証拠金として入金すれば、その何倍もの額を運用することができます。ちなみに、くりっく株365は、取引所CFDと言われており、預けた証拠金は、証券会社ではなく、取引所(東京金融取引所)が保管します。そのため運用している取引会社が万が一潰れたとしても、預け入れた証拠金は取引所によって保証されるのです。
株価指数の値動きは、その名の通り「株価」なので、その指数が構成している銘柄の株価が動くことで、指数が変化し、投資家はFXと同じように、買いから入ることも売りから入ることもできます。
配当金と金利
買いポジション | 売りポジション | |
---|---|---|
配当相当額 | 受取り | 支払い |
金利相当額 | 支払い | 受取り |
また、くりっく株365は、株式と同じように保有しているだけで配当金を受け取ることができます。一方で、保有していることで、金利の支払いが発生します。
売りポジションの時は逆に、配当相当額を支払い、金利相当額を受け取ることになります。
取扱商品
くりっく株365で売買できるのは、4つの商品のみです。
- 日経平均株価(日経225)
- NYダウ
- DAX
- FTSE100
それぞれ日本、米国、ドイツ、英国の主要企業に投資できるというイメージを持っていただければ十分です。
取引会社
くりっく株365は、多くの証券会社で取り扱われており、現在13の証券会社で売買することができます。
その中でもオススメなのは、売買手数料が安く、ロスカット水準の低い岡三オンライ証券です。
FTSE100とは
くりっく株365は4商品ありますが、オススメはFTSE100です。
FTSE100は英国企業の主要銘柄で構成された指数で、投資額の割に多くの配当を受け取れるので資金効率が良いのです。26,000円から買うことができて、年間で30,000円近くの配当を受けることができます。
くりっく株365は、買いでも売りでも入れますが、配当を受け取るには買いで入る必要があります。
FTSE100は過去の値動きを見ても上昇傾向なので、安心して買うことができるのです。
FTSE100を運用するメリット
FTSE100を運用するメリットは、値動きによるキャピタルゲインよりも、配当受取りによるインカムゲインにあります。
もちろん価格は上昇傾向ではあるのですが、定期的に下落が発生しており、キャピタルゲインを狙うとなると相場に張り付く必要がありますが、インカムゲイン狙いであれば、ロスカットにならない程度の運用をしていれば放置できます。
受け取れる配当が多く資金効率がとても良いので、長期での運用がオススメです。
FTSE100を運用するデメリット
反対にデメリットは外貨金利による支払いが発生することです。FTSE100を保有しているだけで毎日1枚につき数十円の金利支払いが発生します。日経225であれば円金利が適用されるため、金利支払いはほぼ発生しません。したがってFTSE100を運用する上で、金利支払いは明確なデメリットと言えます。
しかし、FTSE100は金利を支払っても余りある配当を受け取れるため、総合的にはメリットだけが残る非常に優秀な投資先なのです。
年月 | 配当 | 金利 | 配当-金利 |
---|---|---|---|
2017年11月 | ¥3,284 | ¥0 | ¥3,284 |
2017年12月 | ¥722 | ¥260 | ¥462 |
2018年1月 | ¥368 | ¥282 | ¥86 |
2018年2月 | ¥5,417 | ¥357 | ¥5,060 |
2018年3月 | ¥2,035 | ¥522 | ¥1,513 |
2018年4月 | ¥2,883 | ¥477 | ¥2,406 |
2018年5月 | ¥4,093 | ¥1,259 | ¥2,834 |
2018年6月 | ¥2,398 | ¥783 | ¥1,615 |
2018年7月 | ¥386 | ¥613 | -¥227 |
2018年8月 | ¥6,296 | ¥948 | ¥5,348 |
2018年9月 | ¥1,027 | ¥593 | ¥434 |
2018年10月 | ¥1,958 | ¥843 | ¥1,115 |
合計 | ¥30,867 | ¥6,937 | ¥23,930 |
直近1年間の配当と金利をを集計していますが、1年前に1枚買っていれば、23,000円以上の収益が発生しているんですね。
FTSE100はいくらで買えるのか
では、FTSE100はいくらで買えるのでしょうか。答えは26,000円です。26,000円を取引口座に入金すれば1枚買うことができます。
26,000円で買えるといっても、1枚保持するための証拠金が26,000円ということで、価格が購入時よりも下がってしまえばすぐにロスカットになります。そのため、多少の下落に耐えるために、余裕を持った資金を投入しておくことが必要です。
FXのスワップ運用もそうですが、証拠金取引で長期投資をする場合、いくらの下落まで耐える必要があるかを考えましょう。
FTSE100は直近5年間では、2016年2月に5,700ポイント近くまで下落しています。現在の価格が7,000ポイント程度なので、1,300ポイントの下落に耐えなければなりません。
1ポイントで100円の値動きになりますので、13万円の下落までは耐えられる資金力が必要です。
と、思うかもしれませんが、必要証拠金という概念を思い出してください。
1枚を維持するのに必要な資金が26,000円でした。そのため、5,700ポイントまでの下落に耐えるためには156,000円(130,000円+26,000円)が必要であることがわかります。
注意
ただし、リーマンショック後には、直近最高値から46.6%もの下落が発生しているので、リーマンショック級の下落には耐えられないのでご注意ください
FTSE100の運用方法
投資資金が少ない人はもちろん、手元に資金が潤沢にある人も、長期運用では積立式で期間を分散して買っていくのがリスクを抑えられてオススメです。
いけすびは月々13,000円だけFTSE100用に投資することで、毎年1枚買うだけの資金156,000円を準備します。月々13,000円であれば続けていけますよね。
さらにFTSE100は配当を受け取れるので、年数が経過すれば加速度的に購入できる枚数が増加していきます。まさに複利運用の効果です。
期間分散と複利運用のシミュレーション
では、月々13,000円を投入して156,000円になったところで1枚買い足していく運用をすると30年後にはどうなっているのでしょうか。もちろん複利運用の効果を最大限に活用するために投入資金と配当を合わせて156,000円溜まったところで買い足すシミュレーションです。
※初年度は1枚も買えないのはつまらないので、まず最初に1枚購入することにしています。
経過年数 | 投入額 | 購入枚数 | 年間配当-金利 | 期末残高 | 利益率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ¥156,000 | 1 | ¥23,000 | ¥179,000 | 14.7% |
2 | ¥312,000 | 2 | ¥46,000 | ¥381,000 | 22.1% |
3 | ¥468,000 | 3 | ¥69,000 | ¥606,000 | 29.5% |
4 | ¥624,000 | 4 | ¥92,000 | ¥854,000 | 36.9% |
5 | ¥780,000 | 6 | ¥138,000 | ¥1,148,000 | 47.2% |
6 | ¥936,000 | 8 | ¥184,000 | ¥1,488,000 | 59.0% |
7 | ¥1,092,000 | 10 | ¥230,000 | ¥1,874,000 | 71.6% |
8 | ¥1,248,000 | 13 | ¥299,000 | ¥2,329,000 | 86.6% |
9 | ¥1,404,000 | 15 | ¥345,000 | ¥2,830,000 | 101.6% |
10 | ¥1,560,000 | 19 | ¥437,000 | ¥3,423,000 | 119.4% |
11 | ¥1,716,000 | 22 | ¥506,000 | ¥4,085,000 | 138.1% |
12 | ¥1,872,000 | 27 | ¥621,000 | ¥4,862,000 | 159.7% |
13 | ¥2,028,000 | 32 | ¥736,000 | ¥5,754,000 | 183.7% |
14 | ¥2,184,000 | 37 | ¥851,000 | ¥6,761,000 | 209.6% |
15 | ¥2,340,000 | 44 | ¥1,012,000 | ¥7,929,000 | 238.8% |
16 | ¥2,496,000 | 51 | ¥1,173,000 | ¥9,258,000 | 270.9% |
17 | ¥2,652,000 | 60 | ¥1,380,000 | ¥10,794,000 | 307.0% |
18 | ¥2,808,000 | 70 | ¥1,610,000 | ¥12,560,000 | 347.3% |
19 | ¥2,964,000 | 81 | ¥1,863,000 | ¥14,579,000 | 391.9% |
20 | ¥3,120,000 | 94 | ¥2,162,000 | ¥16,897,000 | 441.6% |
21 | ¥3,276,000 | 109 | ¥2,507,000 | ¥19,560,000 | 497.1% |
22 | ¥3,432,000 | 126 | ¥2,898,000 | ¥22,614,000 | 558.9% |
23 | ¥3,588,000 | 145 | ¥3,335,000 | ¥26,105,000 | 627.6% |
24 | ¥3,744,000 | 168 | ¥3,864,000 | ¥30,125,000 | 704.6% |
25 | ¥3,900,000 | 194 | ¥4,462,000 | ¥34,743,000 | 790.8% |
26 | ¥4,056,000 | 223 | ¥5,129,000 | ¥40,028,000 | 886.9% |
27 | ¥4,212,000 | 257 | ¥5,911,000 | ¥46,095,000 | 994.4% |
28 | ¥4,368,000 | 296 | ¥6,808,000 | ¥53,059,000 | 1114.7% |
29 | ¥4,524,000 | 341 | ¥7,843,000 | ¥61,058,000 | 1249.6% |
30 | ¥4,680,000 | 392 | ¥9,016,000 | ¥70,230,000 | 1400.6% |
なんと、30年後には投入資金の14倍になるのです!もちろんこの間にリーマンショック級の下落もあると思うので、全く安心というわけではありませんが、それを差し引いたとしても複利運用の効果がすごいことがわかると思います。
まとめ
配当がとても魅力的なFTSE100は、是非リスクをコントロールした上で、長期で運用しましょう!月々13,000円だけFTSE100に投資するだけで30年後には10倍以上の収益になります。
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