どうも、いけすびです。
ブロックチェーンの本質を理解する上で非常に重要な概念として”信用”があります。
この信用に対する考え方によってブロックチェーンの価値が注目されているのです。
世の中は信用で成り立っている
ブロックチェーンから離れて、一般的な世の中のことを考えてみてください。
いけすびたちが生きているこの世の中は、いろんなことが信用で成り立っているということに気づかされます。
契約でお金を払ってサービスを得ているシーンを思い浮かべてみてください。
たとえば、銀行にお金を預けるというシーン。
あなたはなぜ銀行にお金を渡せるのでしょうか。
もしかしたらそのお金、銀行が契約内容を破棄して返してくれなくなるかもしれませんよ。
たとえば新聞を取るためにお金を払うシーン。
あなたはなぜ新聞会社にお金を払えるのでしょうか。
もしかしたら途中で新聞配達がされなくなるかもしれませんよ。
たとえば、電気・ガス・水道会社にお金を払うシーン。
あなたはなぜこれらの会社にお金を払うのでしょうか。
もしかしたらサービスを途中で打ち切られてしまうかもしれませんよ。
(実際には使った分だけ払う仕組みですが)
もうお気づきでしょうか。これらの契約は全て信用で成り立っているのです。
銀行は必ずあなたがお金を引き出したいときには引き出したい額だけ引き出させてくれる。
新聞会社はお金を払い続けている限り新聞配達を途中でやめない。
電気・ガス・水道会社はお金を払い続けている限りサービスを提供し続けてくれる。
こういった信用があって契約が成り立っているのです。
ブロックチェーンは第三者に対する信用が必要ない
一方で、ビットコインに代表されるブロックチェーンは、このような第三者に対する信用が必要ありません。
ブロックチェーンはその技術の特性上、情報を改ざんすることが不可能です。
したがって記録された情報は必ず正しいということが言えます。
つまり従来のシステムでは管理者を信用することで、存在するデータが正しいとみなしていた状態に対して、
ブロックチェーンのデータは管理者を信用することなく、存在するデータが正しいということが言えてしまうのです。
その結果、ブロックチェーンのシステムでは、管理者不要と結論付けることができるのです。
TrustedとTrustless
ブロックチェーンについて調べているとよく「Trusted」とか「Trustless」という言葉が出てきます。
今まで見てきた通りTrustedとは、第三者に対する信用が前提で成り立っているという意味になります。
一方でTrustlessとは、第三者に対する信用が不要という意味になります。
ブロックチェーンはTrustlessなのです。
信用力のない企業が積極的に使っている
スタートアップ企業がフィンテックと称してブロックチェーンを活用してシステムを構築しているとよく耳にしますが、
信用という観点で考えると、非常にまっとうな状況なのです。
既にいろいろなサービスを提供している企業は信用がありますので、あえてブロックチェーンを採用してサービス提供する必要性がありません。
一方で、スタートアップ企業は世の中に対する信用がありません。
世の中の信用を勝ち取っていくというのは簡単なものではないので、
信用を勝ち取るという手段から、信用が必要なブロックチェーンを採用する方向にシフトしているのです。
よくよく考えてみるとあたりまえの現象なのです。
まとめ
ブロックチェーンは第三者に対する信用が必要ないということを考えてきました。
この側面はスタートアップ企業がサービス開始するのに非常に役に立ちます。
一方で、単純な企業対顧客のビジネスを考えてみると、すでに信用を勝ち得ている大企業が
ブロックチェーンをわざわざ活用する必然的理由は今のところ無いように思います。
信用を勝ち得ている大企業がブロックチェーンを採用する余地についてはもう少し深く考えてみる必要がありそうです。
最後までお読みいただきありがとうございます。