どうも、いけすびです。
ブロックチェーンはヒト、モノ、カネの存在、価値、所有権、取引履歴などを
実態と紐づけて他者による承認不要で正しく管理することが可能です。
その実態との紐づけを容易にするのがIoTです。
IoTによってブロックチェーンは高度化することが可能なのです。
価値や所有権はどのように証明するのか
いきなりたとえ話で恐縮ですが「この不動産は私のものです」と証明するときには通常不動産の
登記簿謄本を引っ張り出してきてそこに名前が書いてあることによって自分のものだと証明しますよね。
ではこの不動産の登記簿謄本はなぜ効力を発揮できるのでしょうか。
それは法務省が登記簿謄本を管理し、第三者として公に記載内容を証明しているからに他なりません。
もし、証明する法務省がいなかったとしたら、その不動産登記簿謄本はただの紙切れということになり、
誰かに住居侵入されたとしても、自身の所有物と証明することができず、侵入者を追い出すこともできません。
そのようなことが無いように、ちゃんと証明してもらっているのですが、
ご存知の通り、その管理費用として高い印紙代や事務手数料が掛かってくることが常です。
ブロックチェーンで価値の証明が可能
ブロックチェーンは第三者による承認が不要で信用力を付帯する仕組みが技術的に備わっています。
不動産登記の話でいうと、ブロックチェーン上に不動産登記システムを備えることができれば、
法務局などの第三者機関不要で、不動産の所有権を公に証明することが可能です。
「この自宅は私のものである」という情報をブロックチェーン上で登録すると、
その情報が、ブロックチェーンの合意形成アルゴリズムによって参加者から承認されるため
自動的に信用力が備わるのです。もちろん印紙代も手数料もかかりません。
IoTで物理的な紐づけを可能に
では最初にどのようにして「この自宅は私のものである」と登録することができるのか考えてみます。
誰でも自由に「東京都〇区××町△丁目の□□□マンションの101号室は私のものである」と登録できてしまったら
大問題ですよね。所有権の概念すら破たんしかねないです。
そのため、最初の所有権の登録というのは非常に厳密にならざるを得ません。
残念ながらブロックチェーン技術には現実世界のモノとを紐づける仕組みは備わっておらず、
ブロックチェーンプラットフォーム上の何らかの仕組み(アプリケーション)によって制御される必要があります。
そこで有効なのがIoT技術です。
IoTは不動産に限らず、ありとあらゆるものをインターネットと接続させることを可能にします。
たとえば、自転車を購入したとします。
自転車の不動産でいうところの登記簿は、都道府県公安委員会が管理する防犯登録です。
防犯登録によって自転車はあなたのものであるということが証明されています。
では、自転車×IoT×ブロックチェーンを考えてみましょう。
まず自転車が製造された段階では所有権情報はまだ定義されていません。
自転車をAさんが購入したとします。すると自転車に備え付けられたIoTによって
「自転車の所有者はAさんである」という情報がブロックチェーン上に登録されます。
ブロックチェーン上に登録されると合意形成アルゴリズムによって承認され、信用力が伴います。
これによって第三者不要で所有権の証明ができるようになるのです。
ちなみにIoTを介在させない場合は、たとえばスマートフォンのアプリでブロックチェーン上に
所有権登録することが考えられますが、それだけでは実際のモノとの関係性が確かかわからないので、
承認することができません。ここにIoTと紐づける価値があります。
まとめ
このようにIoT×ブロックチェーンは現実世界の様々なシーンで活用が可能であり、非常に経済合理性にかなっています。
この組み合わせ技術は今後、至る所で発展していくことでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。