ブロックチェーン

プライベートブロックチェーンはブロックチェーンなのか

どうも、いけすびです。

ブロックチェーンを用いたシステムには、管理運用方法の観点で2つに大別されることをご存知でしょうか。

  • パブリック・ブロックチェーン
  • プライベート・ブロックチェーン

の2つです。厳密に言うと3つ目に

  • コンソーシアム・ブロックチェーン

というものもありますが、一旦今回は説明上、割愛します。

今回はプライベート・ブロックチェーンって本当に革命的なんだっけ?というおはなしです。

プライベート・ブロックチェーンとは

まず、パブリック・ブロックチェーンは、ビットコインに代表されるような

管理者不在で、悪意を持った人にも等しく公開されています。

それに対してプライベート・ブロックチェーンは、

ビットコインの技術を用いているものの、管理者が存在します。

さらに参加者が限定されます。

悪意を持った人を排除しているのです。

ブロックチェーンなのにオープンでない、

そして管理者がいるというのは非常に違和感を抱きませんか?

そもそものブロックチェーンのコンセプトに反するような気がしています。

ブロックチェーンは誰にでもオープンな参加者のみで成り立つ管理者不在のネットワークのはずです。

ではなぜこんな仕組みが出来上がったのでしょうか。

なぜプライベート・ブロックチェーンが存在するのか

ブロックチェーンはコストを抑えた送金手段として、

非常に優れているので金融機関が目を付けたのですが、

パブリック・ブロックチェーンの持つ公開性や透明性といった性質は受け入れがたいのです。

なぜなら金融機関は相手に対して情報の非対象性を持っていることで優位に立っているからです。

ブロックチェーンで取引が公開されるなど、金融機関には受け入れがたいものなのです。

一方でブロックチェーンを用いることによるコスト削減の恩恵はとても大きく、是非とも導入したいのです。

プライベート・ブロックチェーンはこの矛盾を解決するための妥協策として誕生したのです。

取引記録を分散することでブロックチェーンの性質を持ち、コスト削減に資するかたちを保持したうえで、

システムを金融機関が管理し、特定の業務目的に特化した閉じたネットワークを確立しました。

プライベート・ブロックチェーンの問題点

このようなハイブリッド型でいいとこどりなプライベート・ブロックチェーンですが、

問題点はないのでしょうか。

実は問題点だらけだといけすびは思っています。

まず参加者が限られるので、結託して悪事を働きやすいということです。

プライベート・ブロックチェーンはPoWの合意形成を必要としないので

取引記録を確定させるのは速いのですが、それだけ改ざんのリスクも高まります。

もともと信頼された者だけが参加できるプライベート・ブロックチェーンですが、

参加者を100%信頼でき、悪事を働かないということは誰も言えません。

すべての参加者が結託すればデータを改ざんすることも可能なのです。

プライベート・ブロックチェーンは、パブリック・ブロックチェーンに比べて

その恐れが高いということがあげられます。

次に管理者が悪事を働くかもしれないということも問題点として考えられます。

管理者の都合が良いようにブロックチェーンのルールが変えられてしまうかもしれません。

さらにプライベート・ブロックチェーンに参加する前提として、管理者を信頼する必要がありますね。

まとめ

結局プライベート・ブロックチェーンというのは

単なる分散型データベースのひとつなのではないでしょうか。

確かにコストは安く抑えられるかもしれませんが、

管理者不要でオープンな改ざんできない仕組みからは程遠いのです。

今後の技術動向に注目です。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。